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お月見と月見だんご |
今回は、十五夜のお月見と、それに欠かせない月見だんごについてです。
月を楽しむという風習は、中国の唐の時代からありました。当時の日本にもそれが伝わり、宮中では名月の宴が催され、月をめでる歌なども作られました。その習慣が後世に庶民にまで広まったのがお月見です。
お月見が盛んになったのは、江戸時代でした。旧暦の8月15日は十五夜あるいは芋名月とよばれ、徳利に飾ったすすきや月見だんご、その他柿や栗や里芋などの秋の味覚を縁側に供えて、みんなでお月見をしました。
月見だんごは15個、柿や栗などは5個か15個などの奇数が基本です。この日だけは、なぜかお供えや畑の作物を盗んでもよいとされ、子供たちが家々をまわっておだんごをとってきたりする風習が各地にあったようです。盗まれると縁起が良いとされる地方もあったとか。
また旧暦の9月13日も十三夜あるいは豆名月,栗名月などとよばれて、同じようにお月見をしました。このときの月見だんごは13個です。ちなみに8月15日か9月13日のどちらかしかお月見をしないことを片月見と呼び、縁起が悪いので忌み嫌われました。
月見には欠かせない月見だんごですが、中国の月見でふるまわれた月餅にならったものと言われています。今では、うるち米をくだいた上新粉と、もち米をすりつぶして作った白玉粉から作るのが一般的です。前にだんごの作り方をレシピにのせていますが、今回も簡単にご紹介しましょう。手作りのおだんごでお月見なんていかがでしょうか。
●月見だんご
【材料】
・上新粉:200g
・白玉粉:150g
・熱湯:150cc
・水:100cc
【作り方】
(1)上新粉を熱湯で混ぜます。熱いので箸を使って混ぜ、さめてきたら途中から手でこねます。
(2)(1)に水でといた白玉粉を加えて、体重を少しかけながらよく混ぜます。
(3)台の上で生地を棒状にのばします。直径2cm〜3cmの大きさに切り、まるめます。火のとおりがよくなるように、真中を指ですこしへこませます。
(4)たっぷりのお湯で強火でゆでます。だんごが浮いてきたら、さらに2〜3分ゆでます。へこませたところが膨らみぎみになったら出来上がりです。
(5)冷水にとって、ざるにあげ、水気をフキンやペーパータオルなどでふきとります。
【ひとこと】
・上新粉は必ず熱湯を使います。
・市販のだんごの粉を使うと簡単にできます。 |
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