おさびし山のホームメードケーキ
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梨のいろいろ
ナシは大きくニホンナシ、セイヨウナシ、チュウゴクナシの3群に分けられます。日本では圧倒的にニホンナシが多く、セイヨウナシは最近少しずつ増えているもののあまり多くなく、またチュウゴクナシもほとんど栽培されていません。
ニホンナシといっても、時代の好みにあわせて改良されてきており、病気に強くおいしいナシが多く作られています。今回はそんなニホンナシの代表的な品種をいくつかご紹介します。

ニホンナシはその皮の色から、赤ナシと青ナシに分かれます。赤ナシは皮のコルク層が厚く褐色で、多くの種類があります。代表的なものは、長十郎や三水と呼ばれる幸水,新水,豊水などがあげられます。これに対して青ナシは緑黄色でコルク層がほとんどなく、二十世紀や菊水などが代表的な品種です。

●長十郎(赤ナシ)
1895年(明治28)ごろ、神奈川県の当麻長十郎氏のナシ園で偶然発見され、発見者の名前から長十郎と名づけられました。ナシ園が川崎大師のそばだったので、現在も境内に由来を記した石碑があります。
ナシの大敵である黒班病にも耐えて多くできるので、急速に増産が進み、日本の代表品種になりました。やや扁平な球形で、果汁が多く甘みが強いのが特長です。しかし近年は幸水,豊水などにおされて、ほとんど栽培されなくなりました。
●二十世紀(青ナシ)
1895年ごろ、千葉の松本覚之助氏(当時13歳)がゴミ捨て場で自然に交配されて生えている苗を発見してナシ園に移植。育ててみるとやわらかく果汁が多くて甘みが多いことが注目され、1905年(明治38)に二十世紀と命名されました。二十世紀に果物の王者になって欲しいとの夢を託して名づけられたそうです。
整った球形で表面に光沢があって美しく、果物の芸術品とも言われます。甘みと酸味が調和しておいしいのですが、黒班病に弱く手間がかかるため、品種改良が盛んに行われてきました。
二十世紀ナシといえば鳥取県ですが、鳥取では1904年(明治37)に千葉から苗木10本を取り寄せて栽培を始め、その後の二十世紀ナシの全盛時代を支えました。今でもそのときの親木が数本残っていて、県の天然記念物に指定されています。
●菊水(青ナシ)
二十世紀と太白の交配種で、1915年(大正4)に交配育成され、1927年(昭和2)に命名発表されました。中ぐらいの扁平な球形で、皮は黄緑色で表面はなめらか。二十世紀よりもやわらかく甘みが強く、さらに黒班病にもより強くなったのが特長です。
●幸水(赤ナシ)
菊水と早生幸蔵の交配種で、1941年(昭和16)交配育成され、1959年(昭和34)に命名発表されました。二十世紀よりもやわらかくて甘みが強く、果汁が多くて独特の風味があり人気があります。
●豊水(赤ナシ)
菊水と八雲の交配種にさらに八雲を掛け合わせて、1954年(昭和29)に育成され、1972年(昭和47)に命名発表されました。大型で甘みと酸味の調和がとれていて、果汁が多いのが特徴です。黒班病にも強く、作りやすいので多く栽培されています。
●新水(赤ナシ)
菊水と君塚早生の交配種で、1947年(昭和22)に交配育成され、1965年(昭和40)に命名発表されました。やや小型の扁平な球形で、果汁が多く甘みが強くわずかに酸味があります。濃厚な味わいで果肉がやわらかいのですが、幸水よりはやや粗い感じです。

 

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