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紅茶の種類
紅茶を買おうと思うと、意外と種類が多いことに驚かされます。トワイニングの色違いの缶は印象的ですね。しかしその違いは、産地であったり葉の種類であったり、あるいはフレーバーであったりと、ちょっとわかりづらいこともあります。そこで今回は、代表的な紅茶の種類と、おもなブランドについてご紹介します。

●産地
以前3大銘茶についてご紹介しましたが、紅茶の種類で代表的なのは、産地の名前がついたものではないでしょうか。前回ご紹介したダージリンやウバ,キーマンをはじめ、アッサム,ディンブラなど、おもにインド,スリランカや中国の地名のついた紅茶がいくつもあります。
産地ごとの気候の違いによって、風味が違うのはもちろん、製法の違いによっても、同じ紅茶とは思えないぐらいさまざまなバリエーションがあります。
●オレンジペコー
オレンジペコーという名前をみて、オレンジフレーバーの紅茶か、あるいはお茶の木の種類と思う方もいるかもしれません。実は紅茶のグレード(等級)の中のひとつの名称です。紅茶のグレードは葉のサイズや外観で決められるため、必ずしも質の良し悪しとは関係ありません。
オレンジペコーとは、葉全体を使って作るため10〜15mmぐらいの針金状で、枝の一番先につく芯芽(ティップ)などの若い芽を多く含んでいます。オレンジは紅茶をいれたときの水色からきたと言われており、ペコーは中国語で白毫といわれる葉の裏に生えている産毛のことです。
オレンジペコーをカットしたものはブロークンオレンジペコー(略してBOP)と呼ばれ、早く濃く抽出できることもあって、品質は最もよいとされています。オレンジペコーより若葉が少ないものはペコー、以下ペコースーチョン、スーチョンというグレードに分類されます。
●アールグレイ
アールグレイとは、茶葉にあとから香りをつけたフレーバーティの一種です。他にもアップルやローズなどがありますが、甘い香りのアールグレイは、フレーバーティの代表的なものと言えるでしょう。
アールグレイは、1830年からイギリスの首相を務めたチャールズ・グレイ伯爵(アールは伯爵の意味)にちなんで名づけられました。グレイ伯爵は、中国に派遣した使節団が持ち帰った紅茶の独特な香りに魅せられ、紅茶商人(トワイニングともジャクソンとも言われる)に同じものを手に入れるように頼んだのです。その紅茶は正山小種(ラプサンスーチョン)という自生する葉から作る生産量の少ない紅茶だったため、やむなく当時ケーキやクッキーの香り付けに使われていた、イタリアのかんきつ類であるベルガモットの精油を中国産の紅茶につけたものを作ったのです。これが東洋風の紅茶として人気になり、今でもアールグレイとして親しまれているわけです。

紅茶には多くの有名なブランドがあります。イギリスで最も古い紅茶専門会社であるトワイニング。農園からティーポットへをキャッチフレーズにセイロンの農園から質の高い紅茶を作って輸入したリプトン。この2社は、日本でも代表的な紅茶のブランドとして、今でも親しまれています。
他にも高級食料品店として有名なフォートナム・メイソンやハロッズなども、独自ブランドの紅茶を出していますし、19世紀にティークリッパーという高速船を仕立てて独自に茶葉を輸入して人気になったメルローズやリッジウェイも有名です。特にリッジウェイは葉のブレンドを行い、1886年にヴィクトリア女王に献上したブレンド茶は女王の賞賛を受けて王室御用達となり、今でもH.M.B(Her Majesty's Blend)という名前で販売しています。

またカップなどを作っている陶磁器メーカーが自ら紅茶を販売するようになった例も数多くあります。デンマークのロイヤルコペンハーゲンや、イギリスのウェッジウッドやロイヤルドルトンなど。やはり器だけでなく、そこに注ぐ紅茶にもこだわりたくなるのでしょうか。
イギリス以外でも、パリの有名な高級食料品店であるフォションの金の缶に入った紅茶は印象的です。日本でもデパートに行くとこれらの本当にたくさんの紅茶があって目移りしてしまいますが、ぜひお気に入りの一品を見つけたいものですね。

 

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