おさびし山のホームメードケーキ
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紅茶の産地(三大銘茶を中心に)
中国で飲まれていたお茶がヨーロッパに紹介され、紅茶が特にイギリスを中心に人気になると、各地でお茶の栽培がおこなわれるようになりました。紅茶の多くは地名がそのままブランド名になっているものが多いのですが、その中でも三大銘茶といわれるのが、中国のキーマン、インドのダージリン、そしてスリランカのウバです。今回はそれらの歴史や特徴を、簡単にご紹介しましょう。

●キーマン(中国)
お茶の発祥の地である中国ですが、おもに緑茶や半発酵のウーロン茶の生産が中心でした。タンニンが多いアッサム種のお茶がインドなどで栽培されるようになると、タンニンが少ないために発酵する力が弱く紅茶に向いていない中国種からは、あまり紅茶が作られないようになったのです。
しかし中国・安徽省(あんほいしょう)キーマン(祁門)では、19世紀の終わりの1875年ごろから紅茶が作られ、1915年にパナマで行われた世界食品展モンドセレクションで金賞を受賞してから、一躍有名になりました。
キーマン紅茶はタンニンが少ないため、渋みが少ない個性的な味が特長で、香りは蘭の花やりんごなどにたとえられるような甘いスモーキーフレーバーで、変化に富んでいます。紅茶というよりも、ウーロン茶や緑茶もはいっているような、東洋的な風味がイギリスでも人気で、イギリスの硬水で入れると黒っぽくなるので、ミルクティーで楽しむことが多いそうです。ミルクティーとしては、ダージリンに次いで評価が高いとか。英王室御用達で、高級品はめったに飲むことはできないそうです。
●ダージリン(インド)
イギリスで紅茶が人気を博すようになると、中国からお茶の木をインド各地に持ち込んで、栽培しようとしました。しかし、ネパールやブータンと国境を接するヒマラヤ山岳地帯の2100mの高地であるダージリンで、1841年にカンベル博士が栽培に成功した以外は、ほとんどうまくいかなかったのです。
日中と夜間の寒暖の差が大きいため、ダージリン特有の豊潤な香りが出るといわれていますが、マスカットやシャンパン、バラ,スミレ,スズランなどの花に例えられるように、もっとも香り高い紅茶として、とても人気があります。
だいたい4月初旬から11月まで、年に4回収穫されますが、中でもセカンドフラッシュと呼ばれる、5〜6月に摘まれる2番茶が、気温と日照に恵まれ、最高級品といわれています。快く強い渋みがあり、旨味ややわらかい甘みとのバランスがよく、強い香りのものが、高値で取引されます。
軟水よりも硬水になじむため、特にイギリスでは人気があります。
●ウバ(スリランカ)
コーヒーがサビ病で壊滅的な打撃を受けたあと、スリランカ(当時はセイロン)では、アッサムから紅茶を導入して栽培を始めました。折からイギリスでは紅茶の消費がのび、スリランカの紅茶栽培はさかんになっていったのです。1890年にトマス・リプトンがウバの農園を買い取って経営をはじめ、1891年にロンドンでリプトンの紅茶が最高値をつけたことで、ウバの紅茶は一躍有名になりました。
5〜9月にインド洋から吹く南西モンスーンは、南東部の山にあたって雨を降らせ、山を越えたところには、乾いた涼しい風を吹かせます。ちょうど山を越えた高地に位置するウバでは、この風が吹き雨の少ない8〜9月に採れた葉はクオリティ・シーズン・ティとして特に高値で取引されます。この季節のものはメンソール系のさわやかさとフルーツのような甘い香りをもち、強い渋みとあわさって、ウバの最高級品といわれます。
他にも、冬に吹く北東モンスーンの季節に良質の葉が収穫されるヌワラエリアやディンブラなど、スリランカでは人気のある紅茶が各地で作られています。

 

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