おさびし山のホームメードケーキ
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小豆について
日本語って難しいなあと思うのですが、「小豆」と書いて「アズキ」と読みます(もちろん常識ですね)。大豆はダイズで読めなくもないのですが・・・。その語源は、「ア=赤色」「ズキ=溶ける」ということで、赤くて煮るとすぐやわらかくなることからついたとか。
東アジアが原産と言われていて、中国や朝鮮から日本に入り、8世紀にはすでに栽培されていたという記録があります。気候の関係で北海道で多く栽培されていて、海外では中国や南アメリカなどでも作られていますが、おもに日本への輸出用ということで、世界的に見ると、食用にしている国は限られるようです。

中国では紀元前から栽培されていて、厄除けに小豆を食べる習慣があったようです。なぜ厄除けかというと、小豆の赤い色に災いや病気を退ける力があると信じられていたためです。冬至に小豆をおかゆにいれたり、端午の節句には小豆をちまきにいれて悪疫を払うという風習が、中国では古代からありました。

小豆は日本に伝わってからも、おかゆや餅にいれて食べていましたが、鎌倉時代には点心のひとつとして小豆の粉を使った蒸しようかんが作られるようになりました。ただし砂糖はないので、甘くないようかんでしたが。砂糖が輸入されるようになったのが、室町時代終わり以降の南蛮貿易によってで、小豆を使ってまんじゅう,ようかん,しるこなどのさまざまなお菓子が作られるようになり、江戸時代には庶民にも広まっていきました。

小豆の赤い色を使った食べ物として赤飯がありますが、もともとは室町時代に武家で祝い事に赤いご飯を炊いたのが始まりです。ただし当時は赤米を使っていました。それが江戸時代に小豆を使って炊くようになり、色も風味もよかったので今に至るまで、お祝い事には親しまれているわけです。

小豆の成分として、特徴的なものにサポニンがあります。サポは泡立つものという意味で、しゃぼんと同じ語源ということからもわかるように、水に入れて振ると泡立ちます。小豆に含まれるサポニンは水分の代謝を高めてむくみをとったり、皮膚の炎症を抑えるなどのはたらきがあります。
またコルステロールや中性脂肪をおさえるはたらきもありますが、下剤の作用もあるのでとりすぎは禁物です。煮汁に多く含まれるため、小豆を煮るときは必ずゆでこぼしをしたりアク抜きをするようにします。
小豆の皮の赤い色はアントシアニン色素によるもので、ブルーベリーやさつまいもにも含まれるポリフェノールの一種です。鉄分と結合すると黒くなるので、煮るときは鉄のなべは避けたほうがよいでしょう。また煮るときに空気にふれさせると酸化してきれいな赤色になるので、すくい上げるなどして、できるだけ空気にふれさせるようにしましょう。

 

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