おさびし山のホームメードケーキ
メンバー用ページメンバー特典のご紹介
Home ケーキレシピ 過去のコラム 道具専科 カロリー計算 What's New 自己紹介 リンク
過去のコラム
 Home > お菓子の食材 > 全粒粉について
 
> 季節の話題
> お菓子の文化・歴史
> お菓子の食材
> 簡単レシピ,コツ
> お茶,コーヒー,お酒
> オーブン,その他
 
全粒粉について
全粒粉は「ゼンリュウフン」と読みます。自然食品のパンなどでよく目にすることがありますね。レシピのほうで「全粒粉のチョコレートケーキ」をご紹介していますが、このようにお菓子でも、もちろん使います。今回はその全粒粉についてご紹介します。

全粒粉とは読んで字のごとく、小麦の粒をすべて使って製粉した小麦粉のことで、英語ではWhole wheat flourといいます。普通の小麦粉(いわゆる強力粉とか薄力粉)は、まず小麦をフスマ(表皮や胚芽など)と胚乳に分けて、胚乳の部分のみを粉にします。フスマの混入が少ないほど高級とされ、順に特等、一等などと呼ばれます。小麦粉の歴史とは、いかにフスマを効率的に取り除いて、純度の高い小麦粉を作るかという、技術革新の歴史だったのです。

しかし健康食品や自然食品がブームになってくると、皮肉なことにいままで小麦粉を作るのに取り除かれていた、小麦の表皮や胚芽などのフスマに脚光があたるようになります。特に小麦の胚芽にはタンパク質やビタミンB1,B2,E、さらにリノール酸や多くのミネラルが含まれ、良質な健康食品として有名になりました。
また表皮に豊富に含まれる食物繊維も、おなかにいいのは常識ですね。さらに低インシュリンダイエットでおなじみのGI値も、おそばや玄米などよりも低いということで、まさに理想的な健康食品といえるかもしれません。

そこで小麦をまるごと製粉した全粒粉が作られるようになりました。アメリカのグラハム博士が、健康のために全粒粉でのパン作りを提唱したため、グラハム粉とも呼ばれます。
全粒粉はフスマが入っているため、色はやや茶褐色で、食物繊維による歯ごたえもあります。胚芽には胚芽油とも呼ばれる良質な油が含まれることもあり、普通の小麦粉に比べるとややグルテンの形成が悪く、パンやケーキのふくらみはあまりよくありません。
またできたパンやケーキは独特の風味や口当たりがあります。チャパティやライ麦パン(小麦粉とライ麦の粉を混ぜて使ったりします)などでは全粒粉を使いますが、その他にも、クッキーやビスケット、パンケーキミックスなどにも使われることがあります。

全粒粉は普通の小麦粉よりも脂肪分が多いため、保存性はよくありません。油脂分が変質して、臭うこともあります。また保存期間が長いと、よりグルテンの形成が悪くなるので、冷暗所に保管して、製粉から6ヶ月以内に使い切るようにしましょう。

 

おさびし山のホームメードケーキ