|
りんごについての雑学 |
りんごは、世界中で果物の代表としてとても親しまれています。旧約聖書の創世記で、アダムとイブが食べた禁断の実もりんごという説がありますし、ウィリアム・テルが射抜いたのも、ニュートンが万有引力を発見したのもりんごでした。
そんな世界中で人気のりんごですが、原産地は中央アジアのコーカサス地方だと言われています。すでに4000年以上前からヨーロッパでも栽培されていましたが、それらは原生種とあまり変わらない直径3cmぐらいのとても小さな実で、おもにお酒やジュースの原料として使われていました。
日本にも平安時代に中国から小さなりんごが渡来し、鎌倉時代にはお菓子に加工して食べられたようです。明治以降は和りんごと呼ばれましたが、今では残っていません。
長く小さなりんごの時代が続きましたが、16世紀に品種改良が始まり、今のように大粒で生で食べるようなりんごは、意外と新しく、18世紀に栽培されるようになりました。日本では、明治初年に政府が栽培を奨励して、北海道,青森,岩手,秋田,長野などに、紅玉と国光の苗木を無償で配布してから、盛んに作られるようになりました。今でも青森や長野で、多く栽培されています。
欧米には、「1日1個のりんごは医者を遠ざける」ということわざがありますが、昔から健康によい果物の代表とされてきました。まずりんごに多く含まれるカリウム(100グラム中110ミリグラム)は、体内のナトリウムを排出して血圧上昇を抑えるはたらきがあります。また食物繊維はブドウ糖の吸収を抑えて血糖値を安定させるとともに、腸内の有害物質を付着させて排出させ、整腸作用により便秘解消にも役立ちます。
りんごに含まれる栄養素は、果皮に近い部分に多いので、できれば皮付きで食べたほうが、より体によいでしょう。
りんごの保管については、必ずポリ袋などに入れて、冷暗所で他の野菜や果物と触れ合わないようにする必要があります。というのも、りんごは野菜や果物の熟成を促すエチレンという物質を発生させるので、いっしょに置いておくと、変質しやすくなるのです。ただし早く熟成をさせたい場合は、わざといっしょにする手もありますね。またじゃがいもの袋にりんごを1個入れておくと、じゃがいもの発芽を防ぐことができます。
このように体によく、意外といろいろな特徴があるりんご。あのしゃきっとした歯ごたえと、甘味と酸味の入り混じった味は、好きな人が多いのではないでしょうか。ぜひ1日1個のりんごで、健康な生活を送りましょう。 |
|
|
|