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おやつシリーズ せんべい,あられ
普段なにげなく、あられやおせんべいを口にしていますが、実はその違いは正確には知らなかったりしませんか?またおせんべいといっても、地方によってかなり違ったりします。今回はそんな、おせんべいやあられについてご紹介します。

せんべい(煎餅)は、中国から渡ってきたもので、7世紀の中国の書物に初めて出てくるといわれています。それによると、五節句のひとつ正月7日の「人日(じんじつ)」に宮中で出されたようです。日本には弘法大師が伝えたという説もありますが、それよりも古い8世紀の正倉院文書に記述があります。
実際にはどのような食べ物かよくわかりませんが、少なくともお菓子ではなく、食事の一種でした。

室町時代ごろから、せんべいは徐々にお菓子的なものになっていったようです。
京都の上御霊神社に水田玉雲堂という御菓子屋さんがあり、「唐板(唐板煎餅)」というお菓子を売っていますが、その由来は古く、応仁の乱の直後の1477年に、初代の主人が茶店を開き、売り出したといわれています。(そのもとは863年の疫病よけのお供えに由来しているそうです)
これは、小麦粉と砂糖,卵をこねて薄く伸ばし、短冊形に切って、ごま油をひいた銅板の上で焼いたもので、今でも変わらない製法で作られています。

せんべいが各地で作られるようになったのは江戸時代になってからで、種類も増えていきました。しかし主流は小麦粉や米を使った甘いお菓子で、今で言う瓦せんべいのようなものが、いわゆるせんべいでした。
1712年に書かれた「和漢三才図会」という本には、せんべいの材料と作り方が紹介されています。それによると、小麦粉と糖蜜をこねて、せいろで蒸して成型し、乾燥させて焼くとなっています。

その後、地方によって独自のせんべいが生まれてきます。西日本は八つ橋(原料はうるち米)のような甘いものが主流で、東北地方では南部せんべいに代表される、小麦粉に塩を混ぜた塩せんべいが多く作られるようになりました。
江戸でも最初は甘いせんべいが多かったようですが、豊富な米(うるち米)と野田のしょうゆを使った塩せんべい(うるち米をつくときに塩を加えたことからそう呼ばれた)が草加を中心に盛んに作られるようになり、明治以降は関東でせんべいと言えば、しょうゆ味のものを指すようになったのです。

一方、あられは原料にもち米を使い、ついた餅を小さく切って乾燥させ、それを炒ってふくらませて、砂糖,塩,しょうゆなどで味付けしたものを指します。一般に小ぶりなものがあられと呼ばれ、新潟の柿の種や、のりを巻いた品川焼きなどが代表的なものです。
奈良時代の文献に「あられもち」の記述があるようですが、現在のようなものが作られるようになったのは明治以降で、最初は関西が中心でしたが、その後米どころ新潟で盛んに作られるようになりました。

最近ではせんべいもあられも、お菓子メーカーの大量生産品が中心ですが、各地にはまだ手焼きといわれる独自のせんべいやあられを作るお店が、残っていたりします。
インターネットを使うと、手軽に買えたりするので、便利な世の中になったものですね。ぜひいろいろ探してみてはいかがでしょうか。

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