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端午の節句と菖蒲とかしわ餅
端午の節句について、菖蒲(しょうぶ)とかしわ餅に焦点をあててみました。

5月は古代中国の時代から物忌みの月とされ、端午の節句には病気や災厄を払う行事が多く行われてきました。水辺などに群生する菖蒲はサトイモ科の植物で、葉の形が剣に似ており、また芳香があることから、邪気を払う力があると信じられていました。そのため古来端午の節句には、おなじように芳香のあるよもぎとともに、軒にさして邪気を払うのに使われたのです。
また節句の夜には、菖蒲の根(漢方で健胃薬として使われる)をお酒に漬けた菖蒲酒をのみ、さらに5月6日には軒にさしておいた菖蒲の葉をお風呂に入れて菖蒲湯を楽しむ風習もありました。もちろん江戸時代は家にお風呂があるのは一部のお金持ちだけですから、銭湯では湯船に菖蒲をたっぷり入れて、お客さんをもてなしました。端午の節句が男の子の節句とされるようになったのは、菖蒲と尚武が同じ音であったためというのも理由としてあるそうです。

このように端午の節句と切っても切れない菖蒲ですが、あやめやかきつばたと同じ種類の植物と勘違いしている人も少なくないようです。かしわ餅とあやめがいっしょに飾ってある写真なども時々見かけます。あやめには花菖蒲とよばれる種類もあり、たしかに菖蒲と葉の形は似ているのですが、アヤメ科のまったく別の植物です。菖蒲も花は咲きますが、黄色い小さな花が穂のようになって咲き、あやめのような派手な花は咲きません。

最近では食べることも少ないようですが、端午の節句といえばちまき(粽)が代表的な食べ物です。以前ご紹介したように、楚の屈原を弔うために竹筒に米を入れて作ったのが始まりとされていますが、現代ではお米を笹などでまいてイグサでしばって蒸して作ります。
しかし江戸時代に江戸の周辺だけで、ちまきの代わりに端午の節句に食べられるようになったのがかしわ餅です。あんやみそを入れた餅を、かしわの葉に包んだもので、葉で包むという共通点からちまきに由来するものと言われていますが、詳細はよくわかりません。
かしわの葉に包むと保存性がよくなることもあり、江戸では盛んに作られたようですが、それ以外の地方ではちまきが主流でした。今ではどうもかしわ餅の方が主流になってしまったようですね。

 

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