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手作りビールを作ってみる(1) |
暑い季節になると、冷たいビールが欠かせないという方も多いと思います。お店に行くと、ビールだけでなく、発泡酒や第3のビールなど実にさまざまな種類がありますが、ただ飲むだけではつまらないということで、作ってみることにしました。
まずは本物のビールを作っているところで勉強しようと訪れたのが、World Beer Cupで金賞を2回もとったという、茨城県那珂市の木内酒造さん(http://kodawari.cc)。ここには「手づくりビール工房」があり、スタッフの方にお手伝いいただいて、楽しみながらビールを作ることができます。(予約制)
まず最初に、木内酒造で作っているビールのうち、手作り体験ができる4種類のビールがでてきて、試飲しながらどれを作るか決めます。その4種類とは、金賞をとったホワイトエールと、ペールエール、アンバーエール、スタウト。(写真右から)
甘く香りが良いもの、苦味が強いものなどそれぞれ個性があり、ちょっと悩んだのですが、飲み口がよく、飽きがこなさそうな黒ビールのスタウトを作ることにしました。
まずスタッフの方にレシピを作っていただき、それにあわせて使う麦芽(モルト)を計ります。今回は、5種類の麦芽を使いますが、ローストしてある黒い麦芽もあり、これがビールの色にも影響するようです。
次に計った麦芽を、ミルという機械に入れて砕きます。このとき、麦の香ばしい香りが漂います。ご覧のように、同じ麦芽でも、すいぶん色が違いますね。
そして砕いた麦芽を、釜の中の50℃のお湯にいれます。ここで行うのが、糖化という工程。麦芽の中の酵素を使って、デンプンを糖に分解します。
釜の中をよく混ぜながら、65℃まで温度を上げていきます。温度ムラが出ないように、釜の下の蛇口から出した麦汁を上から戻しながら、温度調整します。このあたりの微妙な加減は、ケーキ作りにも通じるものがありますね。
この段階で、ずいぶん黒くなってきました。
そのまま40分ほど寝かせて、すべてのデンプンが糖になるのを待ちます。このときも温度管理が大切で、15分おきくらいに、釜の中を循環させて、65℃をキープするようにします。65℃というのが、酵素が一番活発にはたらく温度だそうです。
少し汲んだ麦汁にヨウ素をたらしてみて、紫色にならなければ、すべてのデンプンが糖に変わったので、糖化は完了です。
この段階の麦汁を味見させてもらいましたが、すごく甘くて驚きます。これが麦芽糖の甘さですね。この麦芽糖を養分にして酵母が発酵し、ビールのアルコール分が生まれてくるのですが、この続きは手作りビールを作ってみる(2)でどうぞ。
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