以前「砂糖の種類と特徴」で、砂糖の種類をご紹介しました。
それらは、基本的にサトウキビやサトウダイコンから搾った糖液を、精製して作られます。今回は、さらにそれらの砂糖を加工して作られる、いわゆる加工糖についてご紹介します。
加工糖として、まとまった定義や特徴があるわけでは無いようですが、一般に下記のようなものを、加工糖と呼びます。家庭で料理などを作るときに使ったり、紅茶,コーヒーを飲むときにお世話になったりするものが多いと思いますが、それらの一般的な作り方や、特徴についてかんたんにまとめてみました。
●粉砂糖(powder sugar)
グラニュー糖や上ざら糖などをすりつぶして、粉状にした砂糖です。空気中の水分を吸って固まりやすいので、砕いたときにコーンスターチなどのでんぷんを加えて、さらさらした感じに仕上げるものが多いです。
でんぷんは、だいたい0.5〜3.0%ぐらい含まれるので、グラニュー糖に比べると、やや甘味が弱くなります。
用途としては、チョコレートケーキなどにふりかけて、雪のようなデコレーションを行うのがおなじみです。型紙を使ってケーキやクッキーに模様をつけたり、アイシングにも使うなど、お菓子作りには欠かせない材料です。そのほかに、薬の糖衣錠を作るのにも使われたりします。
●顆粒糖(frost sugar)
砂糖の結晶を、多孔質(表面にたくさん小さな穴があいた状態)の顆粒状に加工したものです。よくプレーンヨーグルトなどについている、軽い粒状の砂糖のことです。
固まりにくく、また冷たい水にも溶けやすいので、冷たい飲み物を作ったり果物を食べるときなどに、よく使われます。
甘味がソフトなので、家庭ではドレッシングや酢の物などにも使えるほか、工業用にはガムやチョコレート、粉末飲料などの製造にも使われています。
●角砂糖
グラニュー糖に糖液(グラニュー糖の飽和溶液)をかけて、立方体に成型して乾燥して作ります。紅茶などを飲むときに使いますね。
日本では、おもに3.7gの小型(小さじ1ぐらい)と6.3gの大型(大さじ1/2ぐらい)の2種類が作られていますが、砂糖の分量がきっちり決まっているので、実はケーキ作りや料理にも結構使いやすかったりします。
●氷砂糖
純度の高い砂糖液を、長時間かけて再結晶化させ、ブロック状(ロック氷糖)あるいは結晶状(クリスタル氷糖)に固めたもの。45℃に温めた70%の砂糖液から、2週間ぐらいかけて作るそうです。
とても純度が高く、溶けるのに時間がかかるのが特徴です。そのため、それを活かして梅酒などの果実酒を作るのに使われるほか、お菓子として飴がわりになめることもありますね。
●コーヒーシュガー
喫茶店に、茶褐色の結晶状の砂糖がおいてあったりしますね。あれは純度が低いブラウンシュガーではなく、グラニュー糖を溶かして香りや色を加え、再結晶化させて作ったものです。結晶なので、氷砂糖同様に、意外と溶けにくかったりします。
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