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黄門様の御膳 |
水戸黄門でおなじみの徳川光圀公は、美食家としても有名です。諸国漫遊はほとんどフィクションですが、とても好奇心が強い人で、日本で初めてチーズやラーメン、餃子などを食べたといわれています。
そんな光圀公が食べた食事を再現しているお店があると聞き、行ってきました。
それが水戸駅そばにある、郷土料理「大塚屋」さんです。
お店はちょっと古い料亭といった感じで、お庭を見渡せる和室がいくつか並んでいて、とても落ち着ける雰囲気です。
お願いしたのは、「黄門宴膳」。毎月変わるメニューは、大塚屋のご主人が水戸藩に伝わる文献を研究して、光圀公が食べた料理を再現したもの。訪れたのは12月でしたが、年末らしい献立が並びました。
水戸藩では、12月になると武士も庶民も、その年にお世話になった方を招いて、ご馳走でもてなす習慣があったそうですが、光圀公も西山荘(せいざんそう 光圀公が隠居後に暮らしたところで、常陸太田に再建されて残っています)に助さん、格さんや家臣などを集めて、年忘れの宴席を設けたそうです。
そこで出されたのは、こんなメニューだったようです。簡単にご紹介しましょう。
まずは食前酒に、ご主人自慢の牛乳酒がでました。これは実際に光圀公も飲んでいたようで、ご主人いわく、コルステロールをとり、美肌効果もあるとか。毎日飲んでいるので、いつのまにか肌のしみもなくなったそうです。
薬事法にふれるので、効能の宣伝はできないそうですが、聞けば作り方を教えてもらえるので、興味のある方は聞いてみてはいかがでしょう。ちなみに材料は、日本酒、水、砂糖、牛乳です。
続いて、いわゆるチーズといわれる白牛酪と、ご当地ものの黒豆納豆です。
白牛酪はもちもちした食感で牛乳の香りが強く、黒豆納豆はかなり塩辛いものの、どちらもお酒のつまみには、よいのではないでしょうか。
その次は、こんにゃくのあえものと、やはりご当地もののあんこうです。あんこうは当時は11月ごろに水戸藩に献上されたということで、今に至るまで茨城あたりの名産品のひとつです。甘辛いみそでいただきます。
そのあとは刺身や酢の物、なます、鮭の焼き物などが続き、最後にでてきたのが福包。いわゆる餃子ということですが、味がしっかりしみていて、どちらかというと餃子型の小龍包といった感じ。鴨肉を使っているそうです。
締めは年越しそばで、デザートは柚子の甘露煮。柚子を甘く煮たもので、たくさんの食事のあとでは、さっぱりとして、おいしくいただけました。
かなりの量で、最後のほうは正直きつかったのですが、普段あまり食べられないようなものをいただくことができ、なかなか貴重な体験でした。
偕楽園観光のついでに、江戸時代の食事を楽しんでみてはいかがでしょうか。
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