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コーヒー豆ができるまで |
今回はコーヒーの実から、コーヒー豆ができるまでを簡単にご紹介します。
コーヒー豆にも種類があることは、あまり知られていないと思います。まず世界のコーヒーの8割近くを占めるのが、アラビカ種と呼ばれているコーヒーです。原産地はエチオピアの山岳地帯で、高地での栽培に適しています。南米産のコーヒーはほとんどがこのアラビカ種で、アフリカや東南アジアでも多く栽培されています。
特徴としては味,香りが、他のコーヒーよりも優れていること。普通ならおいしいアラビカ種だけ作ればいいように思いますが、残念ながらアラビカ種は「さび病」という病気に弱いのです。かつてスリランカはコーヒーの産地として有名でしたが、「さび病」で全滅してしまい、その後栽培するようになった紅茶の産地として有名になりました。それぐらい「さび病」はコーヒーにとって恐ろしい病気なのです。
その「さび病」に強く、低地でも栽培できるのが、ロブスタ種というコーヒーです。残念ながら味や香りはアラビカ種に劣るのですが、主にインスタントコーヒー用やレギュラーコーヒーの増量用としてアフリカやアジアを中心に栽培されています。
他にわずかですがリベリカ種というコーヒーもあります。
木になっているコーヒーの実は、赤い色をしています。そこから取り出した種がいわゆるコーヒー豆と呼ばれているものです。そのコーヒー豆の取り出し方(精製といいます)には、水洗処理法と自然乾燥法があり、地域やコーヒー生産の規模などによってどちらかの方法がとられています。
水洗処理は、主にブラジル以外の中南米やアフリカなどでアラビカ種のコーヒーを精製するのに使われます。赤いうちに摘んだコーヒーの実を大きな水槽に入れて、沈んだ実から機械で果肉をとり、さらに発酵層で内側の果皮を取り除いて、洗って乾燥させて作ります。
水洗処理で作られたコーヒー豆は、ウォッシュトコーヒーと呼ばれ、酸味の強い上質なものが多いのが特徴です。ブルーマウンテン,キリマンジャロ,コロンビアなどがその代表です。
自然乾燥法は、主にブラジルやエチオピアなどで行われており、ロブスター種は自然乾燥法で作られます。コーヒーの実は熟して黒くなるまで木にならせておき、いっせいに摘み取って自然乾燥させます。これを米のように脱穀してコーヒー豆を取り出します。
アンウォッシュトコーヒーと呼ばれ、丁寧に自然乾燥させれば、コーヒー本来の香りを多く備えた上質なコーヒーとなります。
一般にコーヒー豆の真中の線(センターライン)が白いのがウォッシュトコーヒーで、茶褐色でまわりと同じなのがアンウォッシュトコーヒーです。豆から挽くことがあれば、ちょっと確かめてみてはいかがでしょうか。
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