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最近話題のマンゴー |
デザートやお菓子の材料として、人気急上昇のマンゴー。輸入量も増えていて、すっかりおなじみのトロピカルフルーツになりました。
今回はそんなマンゴーについてご紹介します。
マンゴーはウルシ科マンゴー属に属し、成長すると20〜30mにもなる常緑の高木です。その実は、チェリモヤ、マンゴスチンとともに、世界三大美果とも呼ばれ、とてもおいしくて人気があります。甘くてやわらかく、むきやすくて食べやすいので、果物の王女ともたたえられます。
原産地は、インド北東部ともインドシナ半島北東部ともいわれますが、4000年以上前から栽培されているというほど歴史が古く、実はよくわかっていません。お釈迦様がマンゴーの下で野宿をしたといわれ、仏教では聖樹とされるなど、いろいろな宗教で儀式に不可欠な果物となっています。
アレクサンダー大王の遠征により、アジアからヨーロッパに伝わり、その後18世紀始めにアメリカに渡り、日本には明治時代の中ごろにもたらされました。世界中の熱帯,亜熱帯地方で栽培されていますが、おもな産地はインド、パキスタン、メキシコ、フィリピンなどです。日本では、沖縄と南西諸島、および鹿児島,宮崎などで作られています。
花は結構地味で、赤っぽい薄い黄色の小さい花が、房状に咲きます。しかしその中で実になるのは数個。各地の最も暑い季節に、多くの実をつけます。木の寿命は長く、樹齢300年ぐらいものもの普通にあるとか。また繁殖力も強く、品種改良も盛んです。
栽培の歴史が長いだけあり、種類は非常に多く、500種類以上ともいわれます。その中で日本に多く輸入されているのは、おもにフィリピンからくるカラバオマンゴーと、メキシコからくるアップルマンゴーです。
カラバオマンゴーは、果皮も果肉も黄色いのでイエローマンゴーとも呼ばれ、楕円形で扁平な形をしています。適度な酸味があり、甘くて口当たりがなめらかなのが特長。
アップルマンゴーは、果皮がりんごのように赤くて、形も丸いのでそう呼ばれています。果肉はオレンジ色で、甘味が強くて酸味が少なく、割とあっさりとした風味が特長です。
成分としては、ビタミンAの元になるカロテンが多く含まれています。カロテンの多くは体内でビタミンAに変わり、目などの粘膜やお肌の健康を保ち、病気に強い体作りに役立ちます。またビタミンAにならないカロテンは、その抗酸化作用で、ガンの予防にも役立つといわれます。
他にもビタミンB1,B2,C,Eのほか、カリウムやマンガンなどのミネラル成分、食物繊維も豊富に含まれています。
最近はお店でマンゴーを見る機会も増えてきましたが、選び方や食べ方の注意点はどんなことがあるでしょう。
選び方はどんな果物もだいたい同じですが、果皮に黒斑や傷がなく、果肉のしまったものがよいとされます。なおウルシ科の植物で、果皮にはかぶれる成分が含まれるので、ウルシに弱い人は注意しましょう。
また4℃以下の冷蔵室で保管すると低温障害をおこすので、7〜8℃ぐらいで保存するようにします。熟したものでも、3週間ぐらいはもたせることができます。
生で食べる場合、実の真ん中に扁平な種があるので、魚を3枚におろす要領で、種にそって切るようにします。種のない部分をスプーンですくって食べるか、さいの目に切れ目を入れて、ひっくり返してマツカサのようにして食べることもあります。
マンゴーは生で食べるほか、ジュースやジャム、ゼリー、缶詰、ドライフルーツなど、さまざまな加工食品になっています。
日本では甘い果物ですが、メキシコやインドでは、未熟な果実に塩やトウガラシ粉をかけて食べることもあるとか。またカレーなどに使われるチャツネという調味料の原料でもあります。歴史が長いだけあり、いろいろな使われ方をしていることに驚かされますね。
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