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卵の選び方、保存方法 |
卵といえば、栄養のかたまりというイメージですが、割らない限りは意外と常温でも日持ちします。それは命を育むためのさまざまな仕組みによるものですが、そんな仕組みや新鮮な卵の特徴について、ご紹介します。
【新鮮な卵の特徴】
卵はお店でパック入りで売られていることが多く、最近では選んで買うことはほとんどありません。基本的に大手のお店では、生まれてから2〜3日で店頭に並ぶことが多く、賞味期限に気をつけて買っていれば、問題はありません。
でも新鮮さは気になります。新鮮な卵は、どんな特徴を持っているのでしょう。
まず一般的に知られているのが、卵黄や卵白の固さ。新鮮な卵は、お皿などに割ってみると盛り上がっていますが、古い卵は薄く広がります。これは卵白の水分が卵黄に移ったり、卵白のタンパク質が変質したりするせいで、よく知られた性質です。
また生まれたばかりの卵は、表面にクチクラという膜があり、見た目がざらざらしています。このクチクラは乾燥したり、さわったりすることで簡単にとれるので、表面がなめらかな卵は新しくないといわれます。ただし洗うと取れてしまうので、つるつるな卵が新鮮でないとはいえません。
卵のとがっていない方の端には、気室という空間があり、時間がたつと卵の中の水分が抜けて、この気室が大きくなっていきます。そのため光にすかして、この気室の大きさを見る判定法もありますが、素人には難しそうです。
産みたての卵は、卵白が白く濁っていることがあります。これは卵白に炭酸ガスが溶け込んでいるためで、徐々に抜けて透明になっていきます。卵白が白濁しているのは、とても新鮮な証拠ですが、産みたての卵を買わない限り、見る機会は少ないでしょう。
ちなみに新鮮な卵をゆで卵にすると殻がむきにくいのは、この炭酸ガスのせいで、少しおいた卵は、むきやすくなります。
【保存方法】
卵の殻には気孔という穴がたくさんあいていますが、上で紹介したクチクラによって守られていて、細菌などは中に入れません。でもクチクラは、簡単にはがれてしまます。だから、一般に卵は洗わないほうがよいと言われるのは、正しいのですね。
しかし卵には、他にも外敵の侵入を防ぐ、さまざまな仕組みがあります。
卵白に含まれるリゾチームなどの酵素やタンパク質には、特定の細菌を殺菌したり、それらの成長を阻止する働きをもっているものがあります。実際に卵からとられたリゾチームは、防腐剤として使われたりしています。
そのためクチクラがなくなっても、すぐに卵が腐ることはありません。しかし、時間とともに卵白の性質も変化し、殺菌能力も落ちてきます。この変化は温度が高いほど早く進むので、卵の保存は冷蔵庫などの低温で行うのがよいのです。
新鮮な卵の場合、5℃で保存すれば3ヶ月、15℃ならば1ヶ月ぐらいは、食べ頃を保てると言われています。
ただし、卵は栄養価の高い生鮮食品であることは事実で、暑い季節にはサルモネラ菌などによる食中毒も問題になります。卵の保存性のよさを過信せず、新鮮なものを使うことを心がけたいですね。
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