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柑橘系シリーズ グレープフルーツ
グレープフルーツというと、ブレックファーストについてくる、ちょっとおしゃれな果物という感じで、ナツミカンというと、和風の食卓で一生懸命むくイメージがないですか。
実はグレープフルーツもナツミカンも、ブンタンというちょっと大きな柑橘類の仲間。中には、バンペイユ(晩白柚)という重さ2〜3kgにもなるという巨大な種類もあります。
今回はさわやかな柑橘、グレープフルーツについて紹介します。

原産は、南アメリカの北に点在する西インド諸島の、東に位置するバルバドス島で、18世紀前半にブンタンの変異でできたといわれています。19世紀にはアメリカのフロリダで栽培されるようになり、その後カリフォルニアやアリゾナなどのほか、ヨーロパやイスラエル、南アフリカなどにも渡りました。
日本にも大正時代に伝わりましたが、実が成熟するときに高温であることが必要なため、栽培が困難で、ほとんど作られていません。しかし人気はあり、果物の輸入量の約15%を占めていて、なんとバナナについで第2位です。
その8割はアメリカからで、春から秋はカリフォルニア産、晩秋から春はフロリダ産がおもに輸入されるので、1年中途切れることはありません。

グレープフルーツは、実が枝先に房のように群がってなり、それがぶどうを連想させることから、その名前があります。木の高さは4〜6mぐらいで、白い花が枝先にやはり房のようにまとまって咲きます。
もともとブンタンの変異で生まれたものですが、かなり変異しやすい植物らしく、けっこう多くの種類があります。一般的には果肉は淡黄色ですが、ピンク色(いわゆるピングレ)のものや、紅色のものもあり、イスラエルで多く作られるスィーティーという皮が緑色のものも、最近はよく見かけます。

特徴は皮が薄く、果肉がやわらかく、果汁が多いことで、苦味と酸味が適度にあり、甘さはやや少なめで、特有のさわやかな香りがあります。
甘さが少ないということは糖分控えめということで、ダイエット向きの果物としても人気があります。またビタミンCも100gあたりで比べるとミカンよりも多く含まれていて、それも人気の理由のひとつです。

ただし苦味がちょっとという方も、多いのではないでしょうか。この苦味成分は、ナリンジンと呼ばれるもので、果肉よりもそれを包む薄皮に多く含まれています。そのため、ミキサーにかけたり、マーマレード用に煮込む場合は、面倒でも薄皮をむいて、果肉だけを使うことをおすすめします。
ジュースにするときは、スクイーザーという専用の搾り器を使うのもよいでしょう。

1年中手に入り、健康によく、ダイエットにも役立つグレープフルーツ。朝の習慣としてみてはいかがでしょうか。ただし甘くないからといって、砂糖をかけるのは控えたほうがいいですよ。

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