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ウェディングケーキについて |
6月といえばJune Bride、結婚式のシーズンですね。これはヨーロッパのしきたりで、6月の花嫁は幸せになるといわれています(日本は梅雨であまりよい季節ではありませんが)。その理由はいずれあらためてご紹介しましょう。
結婚式といえばウェディングケーキですが、あの背の高いウェディングケーキは、実はイギリス生まれです。イギリスでは昔から、お金持ちも貧しい家の人も婚礼の宴のテーブルを飾るのは、ウェディングケーキでした。何世紀もウェディングケーキは、結婚のシンボルでした。シンボルですから美しく大きくなければいけません。
また、披露宴の来客にお裾分けして持ち帰ってもらったので、家の格式に従って相当大きなものが望まれました。 そこでケーキの内容も、大きさに耐えられる、どっしりとした生地で充実したものが選ばれるようになりました。
イギリスの銘菓、たくさんのドライフルーツが入ったフルーツケーキが最適です。いろいろな大きさに焼いてアプリコットジャムを塗り、薄くのばしたマジパンをかぶせ、グラスロワイヤル(シュガーデコレーション)を絞ります。そして一番上に小さな花瓶を置き、そこから回りに花を滝のように飾ります。
それがオーソドックスなイギリスのウェディングケーキです。
フランスのウェディングケーキと言えば、「サント・ノーレ」(クロカンブッシュともいいます)が有名です。 シューを飴でつないで積み上げたお菓子ですが、サント・ノーレ司教が紀元690年5月16日に亡くなり、その日を記念したサントノーレ祭りにもいただきます。
積み上げたシューの台は、ソリカットという飴の粉末とアーモンドを混ぜたヌガーで作ったものにのせます。
ドイツでは、実際に切り分けて食べられる小ぶりのものが好まれます。 細長い家の形のバターケーキの「キュラソー・ルクルクレーム シューライヘン」というケーキは、正面に花嫁花婿の形のクッキーを飾り、バタークリームでハートや屋根に綺麗にデコレーションしたものがあります。
スイスでは、ガムペーストでできた飾り菓子を並べ、別に実際に食べられる小さなお菓子を必ず添える演出をしたりします。
スコットランドではショートブレッド(Shortbread)というお菓子を頭の上で割り、祝福をしていました。もちろん壊れやすいケーキなので、気を失うことはありません。
これは小麦粉・バター・砂糖が主材料で、そこへ卵,マジパン,フルーツの果皮(ピール),刻んだアーモンド,クルミなどを入れて焼いた大きな円形のケーキです。
結婚の喜びをケーキに託すしきたりは、ヨーロッパ全土にありますが、それより大切にしているのが、「結婚記念日(アニバーサリー)」です。どこの国でも毎年結婚記念日のお祝いが盛んです。お菓子の羽飾りなど、いろいろ売られていて、数字がついたものなどもあります。 |
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